失われた自分を求めて

元公務員/元フリーター/元ニート/アラサー/思いは言葉に

霞ヶ関七不思議・ムダなことを時間をかけてやる

どうも、こんばんワイマール、アラサトです。
今日は都内のとある図書館の無料wifiを使ってお送りしています。

NHKでこんなサイトを発見しました。

www3.nhk.or.jp

「霞が関のリアル」という特集が組まれていて、霞が関の官僚に取材して、普通の報道では聞かないようなリアルを知ることができます。コレ、おすすめです。

あと、厚生労働省の久米課長補佐をはじめとする若手職員が、業務改革の提言をまとめましたね。「人生の墓場に入ったと思っている」という厚労省職員の叫びとともに、話題になりました(読みたい方はコチラ)。


ぼくも先日まで霞ヶ関のとある省庁で働いていました。
あーんな不思議、こーんな不思議、たくさんありました。
少しご紹介したいと思います。


▼名刺「霞ヶ関印刷会社」
ぼくの仕事の一つに「上司の名刺を刷る」というものがありました。
その業務フローがとても興味深い。

①上司から名刺の印刷を頼まれる
②名刺印刷のための申請書みたいなのを作成しハンコ押す
③自分がいる9Fから庶務がある10Fに上がる
④庶務の偉い人に申請書を見せて決裁を受ける(ハンコをもらう)
⑤10Fの庶務受付に申請書を提出する
⑥庶務受付の人「前に5人ほどお待ちですので、順番が来たら内線で知らせます」
⑦10Fから9Fに下りて別の業務をする
⑧庶務の人から電話が来たので10Fに上がる
⑨庶務の人に名刺用の厚紙を渡され「持ち時間は30分です」と告げられる
⑩専用のPC&プリンターで他人の名刺を作成
⑪10Fから9Fに戻り、上司に名刺を渡す

これ、いる?
官僚になったと思ったら、知らないうちに印刷屋さんになってた(・o・)
いや、名刺印刷が嫌いとかやりたくないわけじゃないんです。むしろ好きですよ。でも、他にやることあるのにこのやり方でいいのかってところ。しかも、たぶん省内の各部署で同じ現象が起きてますからね。

外注できるよね。税金でやるなっていう話なら、職員何人かでまとめて業者に注文すればいいじゃない。自腹でもそっちの方が早いし正確ですよ。
外注ができないなら、名刺作成担当のアルバイトを庶務で雇えばいい。
①各職員のPCから名刺担当に必要枚数を連絡
②名刺担当が受付順に名刺作成
③渡す(各課室の配布物ボックスに入れとく)

え、3工程でおしまいじゃん。


▼ネット通信環境「ネット原始時代」
ぼくの職場ではwifiは飛んでませんでした。民間ではスマホが貸し出されるかもですが、ぼくらには公用のスマホは与えられません(幹部職員は除く)。つまり、職場を出たら私用ケータイ・私用メールしか連絡手段ないわけです。これ、ヤバいですよね。かなりヤバい。公務専用端末を貸与して、セキュアな回線を整備した方がいいと思いますけどね。凄まじい情報漏洩が起こる前に。
ちなみに、職場の据え置き電話も使いにくい(こんなかんじ)。「保留」の機能がないので、フッキングして取り次ぎたい相手の番号(1234など)を押して飛ばすんです。うまくいかずによく途中で切れます。あと、外線と内線は着信音で聞き分けます(笑)
いや、電話文化なんだから、もうちょっといいやつ買いましょ。


▼国会対応「ググれば質問」
国会対応の中で中心となるのが、議員からの「質問通告」に対する一連の作業です。レク(説明しに行くこと)やら答弁作成やら。これが、長時間労働の元凶であることは、けっこういろんなところで指摘されていますね。ちょくちょく思っていたことがあります。

その質問、ググれば分かるよ。

いわゆる「ググれば質問」です。ググって政府の統計とか白書とか読めば、答え分かるよっていうやつです。その「ググれば質問」のために、関係部署の職員何人かで車で議員会館まで問取り(質問内容の確認)に行って、帰ってきたら答弁の担当部署を決めて、深夜まで答弁書を作成して、タクシーで帰る。。。

これは税金をかけてやるべきことなのかなあ、という素朴な疑問。
省庁は、国会議員のための無料コンサルタントではないはずです。国会と行政との関係性については、いろいろ調べて、おいおい掘り下げたいと思ってます。



ある意味、毎日刺激がいっぱいでしたね。
なにが不思議って、このシステムおかしいよね、もっと効率的にできるよねって言って変わっていないというとこ。変えるための時間がないのか、疑問は感じるが仕方ないとあきらめているのか、もはやマヒして疑問すら抱かなくなってしまったのか。

ただ省庁によっては、業務効率化やリモートワークを推進してるとこもあるので、一概には言えないです。

また気が向いたら、あまり知られていない公務員の世界をお届けしようと思います~
ではでは。