失われた自分を求めて

元公務員/元フリーター/元ニート/アラサー/思いは言葉に

国家公務員・総合職試験は難しいのか

職を失い、恋人も失い、失意のどん底で、近所のパン屋の絶品ちくわパンを食べるアラサトです。

このブログは、これまでけっこう啓発系オーラを放ってきました。
やれ性だ、ほれメンタルヘルスだ、といった具合に。

もう少し、実用的なことも書きたい。ということで、
キャリア官僚になるにはどうしたらいいのか
的なことをひっそり書いていこうと思います。国家公務員に興味を持っている人にチラ見してもらえたらいいなあ、くらいのゆるふわ脱力系です。

で、まず、ぼくの属性を言っておく必要がありますね。
ぼくは大学院を修了して2つの公務員試験を受けました。国家公務員総合職(院卒者・人間科学区分)と家庭裁判所調査官補(院卒者)です。独学で半年間勉強しました。運よくどちらも合格し内定をもらい、国家公務員総合職(いわゆるキャリア官僚)となりました。ですので、これ以外の試験(法律系の試験とか、地方公務員試験とか)については全く分からないという大前提でお話しします。


今日何よりもお伝えしたいのは一つ。

院卒者試験はそんなに難しくない

ジャジャーン。大学院生の皆さま朗報でっせ。
その理由を掘り下げていきましょう。
試験の基本情報は割愛しますので、人事院のサイトからご確認ください(コチラ)。


理由① 受験者が少なく倍率が低い
総合職試験には、大卒試験と院卒者試験があるわけですが、たとえばH29の試験。
大卒の法律区分は、受験者8,576人→1次合格1,032人→最終合格504人で17倍。
院卒の行政区分は、受験者453人→1次合格363人→最終合格196人で2.3倍。
大卒が17人に1人なのに、院卒は2人に1人が受かる。あらおトク。
他の試験区分もだいたい倍率2~3倍で、高くても「化学・生物・薬学」の6.5倍(詳細知りたい方はコチラのサイト)。

見て分かる通り、“最難関”ではないんです。
ただ、最終合格=採用ではなく、最終合格=官庁訪問のチケットなんです。その後の「官庁訪問」という各省庁職員との面接により不採用になる可能性もけっこうあります。


理由② 試験勉強しやすい
院卒試験と大卒試験の違いは2点。
一つは、1次試験の基礎能力試験(SPIの難しい版)の問題数が10題少ない。この試験は、文章理解(国語・英語)、数的処理(数学)、知識分野で構成されていて、知識分野という膨大な範囲からの暗記問題が大卒は13題なのに、院卒は6題。
早い話が、知識分野6題のための勉強はしません。その分を他の分野や専門試験の勉強に使えるわけでございます。おトク。

もう一つは、大卒試験の政策論文試験が、院卒だとグループディスカッションに変わります。グループディスカッションなんて、お題は限られているし、ペーパーテストに比べそんなに差もつきにくい。民間の選考やハローワークとかでも練習できますしね。これまたおトク。


理由③ 暗記中心の試験に過ぎない
数々の受験を乗り越えて大学や大学院に入った人にとって、公務員試験はその延長線上だと言えます。限られた時間の中でどれだけ情報をインプットし、試験当日に素早く引き出せるか。
論述形式の試験もありますが、知識と答案を記憶すれば、思考力や論理力がそんなになくても対応できます。面接やグループディスカッションも、ある程度練習すれば、高度なコミュニケーション能力がない人でも対応できます。
院卒試験に限らず、たぶん大卒試験についても、同じことが言えるのではないかと思っています。


と、ここまで院卒者試験を持ち上げてきましたが、「官庁訪問の時には大卒の方が採用されやすいんじゃないの?」と思う人もいるかと思います。省庁によっては、大卒を好む場合もあるのかもしれませんが、ぼくの実感だとほとんど関係ないですね。院卒で受かっている人はたくさんいたし、ぼくが仲良くなるのもいろいろ経験したり、専門分野がある院卒の人が多かった気がします。


次回からは、国家公務員総合職試験、特に「人間科学区分」というマイナー試験について書いていきたいと思います。官庁訪問とか、家裁調査官の試験とかも書けたらなあと思ってますので、まあ気長にお付き合いを~

 
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