失われた自分を求めて

元公務員/元フリーター/元ニート/アラサー/思いは言葉に

メンタルヘルスを考える② 心の健康を損なう原因は?

「凪のお暇」見てたんですが、主人公のなぎちゃん28歳無職
ってぼくと一緒だあヽ(゚∀゚)/ワーィ
28歳無職のアラサトです。

今日は、メンタルヘルスシリーズです。
前回は、だいたいどれくらいの人数かということを見ました。
患者数では、「精神疾患の人>糖尿病の人」というちょい驚きの事実。
今回は、精神疾患の原因について、掘り下げたいと思います。


そもそも精神疾患って?
一口に精神疾患と言っても、様々あります。以下、簡単に。

◆統合失調症
幻覚や妄想という症状が特徴的。原因ははっきり分からないが、生まれ持った素質と環境などが絡み合って発症すると考えられている。

◆気分感情障害
気分が沈んだり高ぶったりする症状。双極性障害(躁うつ病)とうつ病の二種類に大 別される。

◆神経症性障害
①身体の組織には異常なし、②身体面や精神面の症状がある、③心理的な原因や性格的な原因がある、という3つの特徴。パニック性障害、不安障害、強迫性障害などがある。

◆摂食障害
体重への過度なこだわりがあり、自己評価への体重・体形の過剰な影響が存在する、といった心理的要因による食行動の障害。大きく分けて拒食症と過食症がある。

◆PTSD:外傷後ストレス障害
死傷の現場を目撃したりするなどの恐怖体験が記憶に残ってトラウマとなり、当時と 同じような恐怖を感じ続けるという症状。

◆アルコール依存症・薬物依存症
物質を繰り返し使用するなかで、その使用をコントロールできなくなる症状。ちなみに、より広い嗜癖(アディクション)という言葉だと、ネット依存、ギャンブル依存、窃盗壁(クレプトマニア)などの「行動がやめられない」症状が含まれる。


原因は?
結論から言うと、
「生まれもったもの(遺伝子)と環境(経験)の相互作用」
のようです。
ここからは、リチャード・レイヤード他(2017)を参考にします。

海外の双生児研究で、一卵性双生児(遺伝子全く同じ)と二卵性双生児(遺伝子半分同じ)を比較したデータがあります。
一卵性双生児:片方が双極性障害+もう片方も同じ疾患→55%
二卵性双生児:片方が双極性障害+もう片方も同じ疾患→7%
ここから、双極性障害の場合は、遺伝子が大きなファクターと考えられるわけです。
しかーし、たとえ遺伝子が同じ一卵性双生児でも、45%は片方しか発症していないわけなので、遺伝子だけじゃないともいえますね。

そこで、環境要因、すなわち経験というファクターを考えるわけです。
進学・就職・独立・出産・結婚などのライフイベントが思い浮かべやすいですね。特に、愛する人の死、家庭内暴力、失業、家族の病気といったイベントの後にうつ病が生じやすいとの報告があるみたいです。
子ども時代の経験、たとえば虐待とかも関係ありそうですが、「子ども時代と家庭での経験は重要だが、それが全てというわけではない」とまとめられています。


結局のところ、原因をはっきり特定するのは難しいようですね。
一口に「原因はストレス」と言っても、
もともとうつ病になりやすい遺伝子を持っているという内的な要因と、学校や職場環境という外的な要因が絡み合っているという複雑さ。

遺伝子については難しいので、もう少し勉強して、おいおい掘り下げることにします。
では今日はこのへんで。


【参考文献】
リチャード・レイヤード、デイヴィッド・M.クラーク著、丹野義彦監訳(2017)『心理療法がひらく未来 エビデンスにもとづく幸福改革』、ちとせプレス

厚生労働省「みんなのメンタルヘルス」(最終閲覧日:2019年9月30日)