失われた自分を求めて

元公務員/元フリーター/元ニート/アラサー/思いは言葉に

そうだ、災害ボランティア、行こう~教訓編~

どうも、朝型ニートのアラサトです。

前回まで、二日間にわたる福島県いわき市での災害ボランティアの記録をお届けしました。
最後に、実際にボランティアに行ってみての反省や考えたことなどを書いて、締めくくろうと思います。



装備について

あらゆる状況に対応できる全天候型フル装備。コレです。

災害ボランティアは、現地に行ってみなきゃわからんという面が強い。
作業は荷物の運び出しか、泥出しか。
泥は液状か、固体か。
暑いのか、涼しいのか。

なので、たとえ使わなくなるとしても、しっかり準備しておくことが大事です。
ぼくの場合、準備編で買ったアイテムのうち、ゴーグル以外は全て大活躍でした。特に、防塵マスク。密着して少し暑いんですが、舞い上がった砂・ホコリ・臭いをガードしてくれます。荷物を運ぶ中で泥に顔が近づくシーンでも心強かったです。ゴム手袋も丈夫なものの方が作業に集中できます。

さらにあったら便利なものとしては、首にかける作業灯(ワークライト)ですね。暗いところでの作業の時に、ライトがあればいちいち顔を近づけなくても奥まで見えるので、安全だし確実。


お金と時間の問題

シビアな問題です。「1泊2日いわき市ボランティア」は、2~3万かかりました。装備で1万、宿5,000円、交通費8,000円(在来線のみ)。ぼくの場合、幸運にも帰りの交通費がほぼなくなりましたので、全部で2万くらいでした。

無料になるものもあります。
車の場合は、往復の高速道路の料金が無料になります(詳しくはコチラ)。
あとは、受付でもらった自分の名前を書いたワッペンがあれば、いくつかの銭湯・温泉が無料になったりします。
ぶっちゃけて言えば、新幹線や特急料金の割引とか、地元のホテルの割引とかがあると、経済的・心理的にもっと現地に行きやすくなるとは思います。県外だと、ホテルに連泊でも、毎日日帰りでも、お金がけっこうかかってしまうので。

あとは、時間の問題です。
災害ボランティアセンターまでのアクセスがよくないと、どうしても行きづらいというのが本音です。ボランティアの心理としては、限られた時間でできるだけ貢献したいと思う人が多いと思います。不足しているところに行きたい、でも時間的に厳しい、というジレンマ。宮城県丸森町は、連休期間に仙台駅から無料の送迎バスを運行したようで、こういったものを利用するとグンと行きやすいですね。



必要なところに素早く

「災害ボランティア申し込んでたんだけど、なかなか来なくてねえ、大変なところはもうやっちゃったよ」
そう言われたことがありました。そうよねえ。いや、コレ誰も悪くないんですよ。
ついね、もっと早く来てほしかったという本音が漏れちゃったんだろうし。ボランティアセンターの人も必死に調整しているし。ぼくらも何かできないかと思って準備して今日来たわけだし。

災害ボランティアは、何人来るかわからないけど、頼りになる存在ではある。どのように必要なところにスピーディに派遣するかは、災害ボランティアという仕組みの課題なんだと痛感しました。



やわらかいコミュニケーション

ただ作業するのではなく、いろいろ話すというのも大事なんだなと思いました。いろんな人がいるので一概には言えないですが、来る日も来る日も浸水した自宅を掃除するなかで、たまには誰かとくっちゃべりながら掃除したい時もあります。災害のこと、家族のこと、昔のこと、ぼくたちのことを時に笑いながら話す。作業するのと同じくらい、対話することには意味がありそうでした。

また、依頼主が「ボランティアに気を遣って言いたいことが言えない」という状態にならないためにも、コミュニケーションは重要です。それとない気遣いで、笑いも交えながら、こまめに。けっこう高度なコミュニケーションかもしれません。



災害ボランティアの魅力

最後にいい話。
災害ボランティアは、年代、性別、出身地、思想などは全く違うけど、「被災地で何かできないか」という思いは共通して持っている。コレは少し素敵。
いや、その思いも人それぞれ濃淡はありますよ。ぼくだって、水害の状況をこの目で確かめたい、今後の人生に役立つ経験になるかもなど、いろんな思いの中に、被災地で少しでも役に立てればという思いがある。みんないろんな思いはあるけど、必ず何パーセントかは被災地で役に立てればという思いを持っている。

連絡先も分からないけど、みなさん、またどこかでお会いしましょう
と言って別れる時は、なんだか不思議な気持ちになります。



以上、アラサーの災害ボランティア体験記でした。
あ、あと、いわきは空がきれい。遠くの山が見える。空気がパリッと透き通る。
東京の息苦しさから逃れたい方も、ぜひ。

 

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