失われた自分を求めて

元公務員/元フリーター/元ニート/アラサー/思いは言葉に

コレが国家公務員・官僚の研修だ!

かれこれ10年くらい履いているジーパンについに穴が開きました。左足の膝とお股。ダメージジーンズってことでごまかせないかな。アラサトです。

今回は、国家公務員、なかでもキャリア官僚の研修について、掘り下げます。
なぜかって?
事業仕分けでもしてどうにかした方がいいんじゃないかと思ってるからです。

各省庁に総合職職員(キャリア官僚)として入省するとすぐに、「合同初任研修」と「初任行政研修」という2つの全省庁共通の研修があります。名前も紛らわしい。。。


合同初任研修
通称オリセン研修。4月5日頃から2泊3日、参宮橋のオリンピックセンターに全省庁の新規採用の総合職など約800名が集められます。内閣総理大臣の訓示、有識者の講演、グループワークなどがあります。そう聞くと、なんかすごくねと思うかもしれませんが、実態は、

晴れて国家公務員になった真面目な学生たちが、そのイケてないノリで騒ぐ合宿型のイベント

です。その印象以外にあまり記憶はないです(笑)
何の知識や能力が身に付くわけでもなく、仕事に役立つ人脈が形成できるわけでもなく。一種の入社式なんでしょうが、けっこうな税金が投入されていると思うので、その目的や成果を主催している人事院に問いたいですね。ただワイワイ楽しい研修を目指しているのであれば、ある程度達成できているのかもしれませんが。


初任行政研修
5週間にわたり行われるので、通称5週間研修。新人官僚約700名をA~Eの5つのグループに分けて、5月~7月頃に行われます。内容は週替わりで、座学→現場体験→座学→現場体験→座学のように行われます。現場体験は、福祉施設(介護施設など)と地方自治体が1週間ずつ。座学は主に埼玉県の入間研修所に軟禁されて行われます。ちなみに、ぼくが参加したEグループだけ、英語を使うプログラムがいくつかありました。

この研修は、ぼくが受けた公務員研修の中では最もマシでした。ギリ60点ですが。特に、現地体験はなかなかできない経験をすることができました。人脈という点でも、120人くらいと5週間もいますからね。気の合う人も何人かはいて、親しくもなります。

座学はほとんど記憶がないですね。朝は謎の体操。夜は談話室で飲み会。学生のノリで呑んだり吐いたり。ぼくは2回くらいしか行ってませんが。色恋沙汰もアリ。ぼくにはありませんでしたが。実態としては、

数か月間たいした仕事してないにもかかわらず、官僚として働く自分に酔いしれている若者たちが、そのイケてないノリで騒ぐ長期合宿型のイベント

です。やや痛々しい感じはありましたね。でも、120人中10人くらいは面白いキワモノがいるので、そーゆー人とは仲良くなって色々話した記憶があります。


あと覚えていることと言えば、英語のプログラム。具体的には
・日本に留学中の東南アジアの政府職員とのディスカッション
・外国の駐日大使館職員とのディスカッション
・英語ディベート
がありました。

なんで覚えているかと言えば、みんなの参加・貢献度が低かったから。


イケメン・のぶちん
東南アジアの政府職員は、英語ベラベラで積極的に議論しているのに、日本人は沈黙。ファシリテーターや発表は英語ができる人に押し付ける。いや、研修はできないことが少しでもできるようになるためのものでは?
そんななか、かっこよかったのがイケメン男子・のぶちん。イケメンな上に英語話せるとかすごいな、と思ったら英語はぜんぜん話せず、発表の時は左手に持っているメモ紙がすんごいプルプル震えている。震えすぎてメモを読めてない。


ずきゅん

惚れてまうやないか

 

周りにできる人がいるのに、できない自分がわざわざ恥をかきにいく。これ、大人になるとなかなかできないわけです、みーんな。プルプル震えるイケメン・のぶちんの主体性、向上心、勇気に心動かされたのをよく覚えています。


打倒!不愛想ジャーマニー
駐日大使館職員との懇談会は、ドイツの不愛想な外交官を日本人30人くらいで囲んで話す、みたいなかんじでした。研修員の中から外務省の人が司会進行に選ばれてましたね。
その時も、勇気を振り絞って、食料自給率についてたずねた農水省の女の子がいました。なのに、「質問の意味不明だ、出直してこい」としかめ面をする不愛想オーラ全開のドイツ人。助け船出さない司会進行の外務省。条約破棄する時ってこーゆー雰囲気なんだろうなあ。
耐えきれなかったので、代わりに、不愛想でも理解できるように質問し直した覚えがあります。

あとで農水省の女の子と話したら、涙ぐみながらとても悔しがっていました。でも、すんごい勇気に感動しました。


研修つまんなくて、意味がなくて、税金と時間の無駄遣いと思いつつも、実はいい記憶も残ってたよというハッピーエンドで今日はおしまいにします。


 

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